口のうまさと大胆な発想で道を開くハル。技術力は抜群なのに人付き合いが苦手なガク。正反対の二人が、ゼロから会社を立ち上げて「1兆ドルを稼ぐ」と言い出すのが『トリリオンゲーム』です。現実なら立ち止まりそうな場面を、二人がどう突破するのか。次の展開が気になって読み進めました。
ハルとガク、正反対だからこそ強い
ハルは大きな目標を掲げ、人を巻き込むのがうまい。一方のガクは、技術でアイデアを形にしていく人物です。ハルだけでは中身が追いつかず、ガクだけでは一歩を踏み出しにくい。二人の得意なことがかみ合うたびに、無謀に見えた計画が動き始めます。
私は、ハルの勢いに引っ張られながらも、ガクの視点があるから物語に入りやすいと感じました。二人のやり取りが、派手なビジネスの話を身近な「相棒」の物語にしています。
何もないところから事業を作る勢い
資金も売るものも十分にないところから始まるため、二人はその場で考え、動き、人を説得していきます。とくにハルのハッタリは、成功するのか失敗するのか分からない危うさが面白いところ。ガクの力が加わって初めて、言葉だけだった構想に実体が生まれます。
ただし、現実の起業をそのまま学ぶための作品というより、起業を題材にしたエンターテインメントとして読むのが合っていると思います。展開の大きさやスピードには漫画ならではの誇張もありますが、ゼロから何かを始める高揚感はしっかり伝わってきました。
漫画とドラマ、それぞれの楽しみ方
『トリリオンゲーム』は2023年にTBSで実写ドラマ化されました。ドラマから入った人も、原作を読むと池上遼一さんの絵が生む迫力や、ハルとガクの掛け合いを違う形で楽しめます。原作は稲垣理一郎さん、作画は池上遼一さんです。
作品の入り口はどちらでも大丈夫。ドラマで二人が気になったなら漫画へ、漫画の勢いを別の表現でも見たいならドラマへ、と行き来してみるのも楽しいと思います。
まとめ
『トリリオンゲーム』の魅力は、ハルの大胆さとガクの技術が組み合わさり、無茶な目標が少しずつ現実味を帯びていくところです。ビジネスの知識がなくても、二人が次に何を仕掛けるのかを追うだけで楽しめる漫画でした。
作品情報や試し読みは小学館の『トリリオンゲーム』1巻ページ、ドラマの情報はTBS公式サイトで確認できます。
※アイキャッチは作品の起業シーンをイメージしたオリジナル画像です。漫画のコマやドラマの写真ではありません。
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