2006年に連載がスタートしてから、2024年現在で18年もの月日が経過しており、今もなお人気の漫画が『キングダム』です。
コミックスも72巻(2024年6月時点)まで発売されており、ストーリーも中華の統一に向けて進み出しています。最新のストーリーも趙の李牧とバチバチに戦っていて面白いのですが、過去のストーリーがどんな感じだったのかを振り返っておさらいすると、頭の中で奥行きが出てより楽しめると思います。
そこで、1巻の1話から読み直して『キングダムの世界』を振り返っていこうというのが、この企画です。
現在の最新巻72巻のラストが790話になっているので、どれぐらいの時間がかかるのか全く想像もつきませんが、とりあえず始めてみたいと思います。
映画キングダムの続編が公開されますし、おそらくその後も映画としても続いていくと思いますので、一緒に読み直しながらキングダムの世界を楽しんでいきましょう。
無名の少年
第1話のタイトルは『無名の少年』でした。
このタイトルから始める最初のシーンは、この漫画の主人公である信の未来の姿(天下の大将軍になった時)です。
無名の下僕の少年が身分というハンデを乗り越えて立身出世を果たすストーリーというのがキングダムの大枠の流れになっているというのが、第1話の1ページ目で読み取れますね。
秀逸なのが、李信将軍となった未来の信の姿が数コマあり、騎馬で戦場を歩くコマの間に、少年時代の信が血が滴り落ちる剣を握りしめている手のコマが1つだけ挟み込まれていることから、何も持っていなかった少年が登り詰めていったことを表現しているのが良いですね。
この先の本ストーリーで、信が天下の大将軍になった時に、この初回のシーンを見返すときっと感慨深いシーンとなるのだろうと思いますね。
『五百年の大戦争時代、「春秋戦国時代」である』というナレーションと共に、少年時代の信にストーリーが変わっていく形でスタートしていきます。
昌文君との出会い
イントロとして2ページほどあって、すぐに少年時代の信と漂との仕合い(訓練)のシーンに移ります。ここから政が中華統一に、信が天下の大将軍になっていくストーリーが始まっていくわけですね。
キングダムという漫画の1番最初のイベントとして、大王である嬴政と、王弟である成蟜の争いが起こります。正確には、最初のシーンの時には内紛は発生していて、そのため大王の側近である昌文君の目に漂が止まるわけですね。
命を狙われている大王の政を咸陽の王宮から脱出させる際に、もしそれが失敗した時のリカバリー策として政とそっくりな漂を影武者としてすり替えられるように、昌文君は信と漂に声をかけます。
ここですね、この後ずっとキングダムという漫画の大きな1つのテーマである信の『天下の大将軍』というワードが初めて登場するのは。この時、昌文君は馬鹿にして笑いますが、その表情からは少し期待も込められているような清々しい顔が描かれていました。
漂との別れと最後の約束
漂は里典のもとを離れ、王宮に士官するのですが、刺客に追われて息絶える寸前で信の元に逃げてきます。
意識も無くなりかけてきている中で、信への最後の頼みとして、1つの地図を渡し、そこへ行ってくれと伝えます。それを受け取ったところで漂は息絶えることになります。
キングダムの中で、漂は大きな存在感がありますが、実は第1巻の1話で死んでいて、後は回想シーンでの登場だけで、読み返してみて、こんなに早くいなくなるんだっけ?と意外でしたね。
そこから信が理由は分からないながらに黒卑村に向かっていくところで、第2話に続いていきます。
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