2023年に話題になった漫画・アニメに『葬送のフリーレン』という作品があります。
勇者ヒンメル一行が魔王を倒し、パーティーを解散した後からストーリーは始まります。勇者一行は勇者であるヒンメル、僧侶のハイター、戦士のアイゼン、魔法使いのフリーレンというRPGが好きな人には定番で王道のパーティー構成です。
そのヒンメルのパーティーの1人であるフリーレンは人間と比べると長寿のエルフという種族であり、1000年以上生きており人の一生は一瞬だと感じるという描写が度々出てくるぐらい、人の一生の儚さも1つテーマとしてあると思われます。
勇者ヒンメルは人間であるため、当然フリーレンより早く寿命を迎えることになり、魔王討伐後にフリーレンがヒンメルを訪ねた時には彼はおじいさんになっており、まもなく命を終えることになります。その葬儀をきっかけに今まで意識もしていなかった人の感情を知ろうとし、ヒンメルやハイターが自分たちより長く生きるフリーレンが寂しさを感じないようにしてくれていたことに気が付いて顔を緩ませるシーンに心が温まります。
時間という限りある人生の儚さと、フリーレンという長寿視点でそれを客観的に見ることで、生と死の意味や限られた中で一生懸命に生きることの大切さに気付かされる作品です。
あとはアニメのオープニング曲であるYOASOBIの勇者の歌詞が葬送のフリーレンのテーマを表しているので、そこも注目してみてください。
勇者が魔王を倒した後から始まるという設定の斬新さで勝負している作品かと思いきや、それが斬新だと思わないぐらい中身の濃い面白い作品です。
まだ観ていない人はぜひ観てみてください。
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